花一輪
お祝いごとのパーティーで、バラの花を一輪いただいて帰ってきた。濃いピンク色のベルベットのような花びらは、眺めるほどに美しさが増すようだ。
花が一輪あるだけで、部屋の表情は明るくなり、私の気持ちも癒される。花の存在力は、けっこう大きい。やはり、生花をいつも飾るようにしようとあら
ためて思った。忙しくても、あえて花を飾ることで、まずは気持ちに余裕が生まれてくる。
そんなことを考えていた翌日、知り合いが、最近、花を飾っているという話をしてきた。以前は、花を飾るなんて水を替えるのが面倒で、私には絶対できないと言っていた人なので、ちょっとびっくりした。
その彼女が「花を飾ると気持ちに余裕が持てて、いいかなぁと思って。」と言う。思いがけない彼女の言葉に、私まで、やさしい気持ちにさせられた。彼女の部屋に飾られた花の効果が、私にまで及んでくる。
花を愛で、私の心に余裕が生まれたら、余裕ある話を聞いた。ふと、友人の言葉を思い出す。
「自分の内側にないものは外側にもないよ。」
現実は映画のスクリーンのようなもので、心の中にある映写機が映し出している。現実を変えたいのなら、自分の中にある映写機のフィルムを入替えればいい。そう教えてくれた。
気持ちの持ち方は大切だけれど、なかなかコントロールが難しいときもある。そんなときは花の力を借りればいい。側にあるだけて、目にするだけで、気持ちにゆとりが出てくる。そうすれば、心は「現実」というスクリーンに豊かさを映し出すだろう。
たった一輪の花から、または、食卓に灯す一本のキャンドルから、あるいはささやかな微笑みから始めるよう。
Rie
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